在園中のお子さんを持つ方、すでに卒園されたお子さんを持つ方、総勢7名の保護者の皆さんに
集まっていただきました。お子さんの年齢も様々ですが、皆さん顔なじみの様子。
和気藹々とした雰囲気のなか、つのぶえ保育園について語っていただきました。
卒園後も温かく受け入れてくれるつのぶえ保育園は、子どもたちにとっても親にとっても「帰る場所」
「とにかくいつでも受け入れてもらえる場所だよね」。(佐藤さん)
「そうそう、子どもにとっても、親にとってもね」。(和田さん)
そう皆さんが口を揃える通り、保育園を巣立っていった子どもたちがふらりと立ち寄り、先生たちと何気ない会話を楽しみ帰っていくというのがつのぶえ保育園の日常の風景。「小学校を無事卒業しました」「通知表もらったよ」「学校休まないで行ってるよ」そんな子どもたちの報告に、園長先生をはじめとした先生方は、時に厳しく励ましながら、当時と変わらない笑顔で温かく包み込む。
ふらりと立ち寄っては元気をもらう。なくてはならない拠り所
「うちの子は小学校1年生の頃、自分で壁を作っていたようなところがあって親としても心配していたんです。どうしようかと思った時に、学校の先生よりまず先に相談したのが園長先生でした」。そう話すのは今では中学1年生となった息子さんを持つ青野さん。「子どものことを本当によく理解してくれていたので、誰よりも信頼できたんですよね。親でもわからなかったことをすっきり言い当ててくれたり(笑)」。子どもたち一人一人としっかり向き合い、真正面からぶつかりあうのが“つのぶえ流”。でもそれが故に、衝突することもあったそう。例えば園長先生と大げんかしたというお子さんもいた。「お迎えに行ったら、園長先生は嘘つきだって息子がすごい剣幕で怒っていて。その場では理由がわからなくて私も半ば諦めていたんですけど、園長先生は何が原因でそうなったのかずっと考えてくださっていたんですよね。『お母さん、◯◯くんがどうして怒っていたのかがわかったの!私が間違ってた』ってわざわざ休みの日に電話をかけてくれて、息子に謝ってくれたんですよ。そこまでしてくれる先生ってなかなかいないし、驚きましたね」。(塚越さん)子どもであろうと大人であろうと、一人の人間として正面から向き合い、自分に非があると思えば素直に謝る。そんな裏表のない愛情深い園長の姿勢は、親、そしてなにより子どもたちとのゆるぎない信頼関係を生み出している。
人として違ったら、とことん怒られる。でも子どもは納得してスッキリ
基本的な挨拶にはじまり、「人として」の教育に力を注ぐつのぶえ保育園。間違っていることをしてしまった時にはもちろんこってりと叱られる。でも不思議と子どもたちはすっきりとしているという。「何が悪かったのか子どもにしっかり考えさせてくれるんです。叱られれば泣きますけど、泣いた後にゆっくり話をしてくれて、フォローもきちんとしてくれる」。(和泉さん)「だから子どもたちは納得して帰る頃にはすっきり笑顔。翌日保育園に行きたくないなんて言ったことは一度もありません」。(青野さん)
また、保護者にも耳の痛くなるような言葉をかけられることもあるのだとか。「“それって子どもにとってプラスじゃないよね”とか、裏表がない分、先生方の言葉はストレート。正直たまに心にグサッと刺さるときもあります。でもそんなときは大抵自分も間違ってるってわかってたり、迷ってたりするときなんです。子どものことを第一に考えてくれての言葉だとわかるから、素直に聞き入れられるんですよね」。(塚越さん)
仕事に育児に家事にとめまぐるしい日常のなかで、親としてどうあるべきか悩むことは多い。そんなときに、園長や先生方からの厳しくも愛情あふれる励ましや、“大丈夫よ”という一言が、お母さんたちの心の支えになっているという。
行事は時間がかかっても子ども中心。結果よりプロセスを大事に
「自分で考えること」を大切にしているつのぶえ保育園の特徴は、行事のやり方にも現れる。たとえば「掃除をして園をきれいにしましょう」というテーマであれば、雑巾一枚から子どもたちで縫って、掃除場所や役割分担まで子どもたちが中心になって決めていく。“あれしなさい”“これしなさい”という先生の一方的な指示は一切ない。それは、年に1度の運動会である「プレイデイ」でも同じだ。「最初はびっくりしました。プログラムの途中で子どもたちが集まって、ああだ、こうだって始めたままなかなか再開しないし。“ただいま子どもたちで協議中です”なんてアナウンスが入ったり(笑)」。(和田さん)つのぶえ保育園を知らない人が見たら「せっかくの運動会なのに何でだらだらしてるんだろう」と不思議に思うかもしれない。でもその時間は子どもたちがまさに知恵を振り絞り、自分たちの力で問題を解決しようと試行錯誤している、もっとも大事なプロセスのとき。毎日が本番で、毎日が真剣勝負な子どもたちにとって、親たちが見守るプレイデイですら、ただの通過地点に過ぎないのだ。
保護者の方いわく、つのぶえ保育園の先生方の温かさは日々接するなかで十分に伝わってくるというが、卒園時に渡された卒園証書やアルバムを見て改めてその優しさに心を打たれたという。「卒園証書は園長先生の手書き。それだけでもすごいのに卒園アルバムに至っては、子どもたちごとに1枚1枚写真を選んで折り紙やメッセージを添えて手作りしたものを渡してくれるんです」。(和田さん)だから1人1人で全く別物。世界にたった1冊のアルバムなのだ。
子どもたちのために時間を惜しまず、とことん手をかける。子どもたちは自分のためだけの世界にたった1つのアルバムを胸に、新たな道へと巣立っていくのだ。
世界にたった1つ。先生手作りの卒園アルバム
年に1回の同窓会が卒園後の子どもたちの楽しみに
つのぶえ保育園では年に1度、卒園生が一堂に会する同窓会が開かれる。その日は保護者は不参加で、子どもたちと先生たちで水入らずの時間を楽しむ。小学生から大学生くらいの子たちまで、様々な年代の子がみんなで和気藹々と過ごすという。「いくつになっても同窓会を楽しみにしている子どもの姿を見ると、それだけ良い保育園だったんだなって実感します」。(遠藤さん)
また別のお母さんは言う。「親も子どもも叱ってくれる場所で、褒めてくれる場所。卒園してからも、小学校の通知書や皆勤賞を持って報告に行くと、先生がみんな褒めてくれるんです。真剣に叱ってくれるし、真剣に褒めてくれる。そんな場所、なかなかないですよね。」(髙良さん)という言葉。初めての子育てに悩むお母さん方の手を力強く、そして温かく包み込んでくれた場所。初めての集団生活に戸惑う子どもたちが、親以外に心を許して安心して過ごせる場所。つのぶえ保育園が今も昔も変わらずここにあるという安心感は、親と子にとって何にも変えがたい心の拠り所となっている。「なくちゃ困る」その一言が、つのぶえ保育園との強い絆そのものなのかもしれない。